TOEIC® の単語帳を選ぶとき、「この本に載っている1,000語は、どういう根拠で選ばれたのだろう」と思ったことはないでしょうか。
TSL1250(TOEIC® Service List)は、その根拠がはっきりしている数少ない語彙リストのひとつです。TOEIC® 対策教材150万語分を解析して、実際に出てくる語を頻度順に並べたものです。
この記事では、TSL1250 が何なのか、どう使えばいいのかを、出典とあわせて整理します。
TSL(TOEIC® Service List)は、TOEIC® に頻出する1,250語を、コーパス(実際の英語データの集積)に基づいて抽出した語彙リストです。Charles Browne 氏と Brent Culligan 氏によって作成されました。
一般的な英単語帳との違いは、選定の根拠が公開されていることです。「編者の経験上よく出る」ではなく、150万語の TOEIC® 対策教材を解析した結果として、出現頻度の高い順に並んでいます。
リストは Creative Commons 表示 - 継承 4.0 国際ライセンス(CC BY-SA 4.0)で公開されており、誰でも利用できます。
TSL1250 を理解するには、まず NGSL(New General Service List) を知る必要があります。
NGSL は、同じ Browne 氏らが作成した一般英語の基礎語彙2,809語のリストです。この2,809語だけで、一般的な英文の92%以上をカバーします。
TSL1250 は、この NGSL の次の段階として設計されています。NGSL が一般英語の土台だとすれば、TSL1250 は TOEIC® というビジネス寄りの文脈に特化した上乗せ分です。契約、出張、請求、会議、人事といった場面の語が中心になります。
ここが一番重要な数字です。
NGSL(2,809語)+ TSL(1,250語)= 4,059語で、直近の TOEIC® テストの 98.5% をカバーします。
英文を辞書なしで読むには、95〜98%の語を知っている必要があるとよく言われます。4,059語という数は、その水準に届く現実的な目標です。
逆に言えば、この範囲の外にある単語を追いかけても、TOEIC® のスコアにはほとんど跳ね返りません。 語彙学習でやるべきことの輪郭が、この数字ではっきりします。
TSL1250 は頻度順に並んでいるので、区切って段階的に学べます。
| 範囲 | 位置づけ | |
|---|---|---|
| Level 1 | 1〜400位 | 最頻出。ここを落とすと本文が読めない |
| Level 2 | 401〜800位 | 標準。Part 7 の長文で繰り返し出会う |
| Level 3 | 801〜1250位 | 応用。読解の精度を上げる層 |
頻度順であることの利点は、上から順にやれば、投じた時間あたりの効果が最も大きいことです。単語帳をアルファベット順やテーマ別に進めると、この順序が崩れます。
語彙リストは、そのまま暗記するためのものではありません。
リストは「どの語を優先するか」を決めるための地図です。実際に覚えるのは、文章の中で何度も出会うことによってです。頻度順リストの良いところは、上位の語ほど実際の英文で何度も出会うので、自然に定着しやすい点にあります。
現実的な進め方は、
の順です。リストを眺めるだけで終わらせず、その語が実際に使われている文章を読む段階まで持っていくことが要点になります。
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本文には TSL1250 の1,250語がすべて含まれるよう設計されています。単語をリストとして暗記するのではなく、文章の中で出会いながら覚える形です。
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